すっかり中堅社員となったカンダです。今回は学生向けで面接官がいったい学生のどこをみているのかを記事にしていきたいと思います。
我が社もそれなりに歴史のある会社で、建設系なのでエンジニアが多い企業ですが、学生のいったいどこを見て採用・不採用を決めているかを記載していきます。
今回は第一弾として、論理的な会話と主張について紐解いて記事にします。
カンダもさすがにまだ実面接に駆り出されることはないにしても、就活中の学生やインターンシップ生の評価はゴリゴリにしています。
論理的な会話・が可能かどうか
ベタですが、必須です。これができない学生は問答無用で不採用、とまではいいませんが、かなりのマイナスポイントです。
論理的な会話・受け答えとは何か
そもそも論理的な会話とはなにかというと、質問に対して正確に答えているのかどうかということです。学生は話す内容が濃い薄いに注目しがちですが、まずは聞かれたことに正確に答えることが重要なんです。
プライベートでもいますよね?質問しているのに答えない人。例えば、
・「いまどこに住んでいるの?」という質問に対して、「そうそう周りの治安が悪くて困っててさぁ」と第一声で回答をする人。
・「頼んでおいた資料を印刷しておいてくれた?」という質問に対して、「ちょっといま手が離せなくて覚えてはいるんですけど」と印刷していない言い訳をまずする人
・「そういえば200X年のCLの試合ってどっちが勝ったっけ?」という質問に対して、「あれは名試合だったのに見てなかったの?あのときあいつが〇〇で・・・」と回答する人。
・「夕食食べる?」という質問に対して、「遅くなりそうなんだよね」と回答する人。
といったところです。
どれも決して話から大きく外れてはいないし、間接的に答えていることもありますが、質問した側の期待する回答には答えてないわけです。
どれも共通しているのは“答えるよりも自分の言いたいことが前面に出てしまっている”ということです。
こういうタイプの人は一緒に仕事をする気が起こりません。
まずは質問に答えて欲しいのです。
なぜなら仕事の場合はプライベートとは大きく異なり、
・まずは仕事が終わったかどうか
・終わってないならなにが問題か
・その問題は影響が大きいか小さいか
・本人だけで解決が可能かそれとも助けが必要か
などなどをタイムリーに判断していき続けないといけないものだからです。
にも関わらず、瞬時に聞かれたことに対して答えないというのは、“時間の無駄=お金の無駄=不要な社員”という判断につながるのです。
論理的な主張ができるかどうか
論理的な会話・受け答えができるのであれば、次は論理的に説明・主張が可能かどうかです。カンダが就活をしていた頃はロジカル面接術[津田 久資 (著), 下川 美奈 (著), 嶋 聡 (著)]が必読書とされており、これは非常に役立ったと記憶しています。
つまり就活でよく聞かれる志望動機、学生の頃に打ち込んだこと、自分の強み・弱みなどなどを面接官は聞きますが、その内容の濃さ・薄さと同じくらい、そのエピソード自体に論理的破綻や論理的飛躍がないか、本人なりに根拠があってのことかをを見極めています。
ここに注意してエピソードを組み上げていく必要があるのです。少しのほころびや飛躍、根拠が弱いところがあった場合、面接官はそこを質問してきます。
当然ですが不必要に過度な主張はマイナスです。人間同士、採用したい面接官と採用してもらいたい学生が会話をするわけですからアグレッシブに話をすることは必要であっても、相手を引かせてもプラスはありません。
適度な尺(長さ)で主張できるかどうか
実はもう一つ重要な視点として、その主張が適度な尺に収まっているかどうかということがあります。
言いたいことが不足なく、冗長なく主張できるかどうかということ。学生でこれが記述でも口頭でも出来る人は評価されます。
私生活も十分に充実し、学力も高い学生でありながら、なかなか就職活動で成果がでないタイプはこれが意外と出来ていません。
自分の言いたいことが多すぎて、面接官が聞きたいことを無視して気づけば一人で盛り上がるタイプということです。
こういう学生は本記事のPart-3で記事にする“結局最後は一緒に働きたいかどうか”でつまずき、不採用となるわけです。詳細はPart-3で記載しますが、個人的にはそもそも1から10まで自己完結できる能力がある学生は事業を自ら立ち上げ、経営するほうが向いていると思っています。
わざわざ組織に所属してやりたいようにできないことにストレスを溜めるよりも、自分でリスクをおって仕事をしたほうが絶対に稼げます。
論理的な回答・主張の具体例
さらに掘り下げてより具体的に記載していきます。
上記の通り論理的な会話や主張が完璧にかつ最適な尺で実現できればいいですが、面接の緊張感の中で確実にこなせるかは別の話です。
ただ逆に言えば、突っ込みどころをはじめからあえて少し残しておき、そのカウンターを用意してさえいればむしろ非常にスムーズな会話が完成するわけです。学生だとエピソードの濃い・薄いのところに注目しがちでそのつながりの部分に対する想定質問を用意せず、面接で焦って爆死してしまうことが多いです。
例えばどういうことかというと、
・さっきAAAと説明したけど、一般的にはBBBのほうが普通に感じるけどそうは考えなかったの?
・説明の中でCCCを目標にしてDDDに注力すると決断したと言っていたけど、EEEに注目したりFFFに時間を割いたりはしなかったの?
⇒それはGGGという点からプラスに働かないこと、過去のHHHという前例があって今回はBBBは除外しました。また別途説明したスケジュールと期間の都合上、EEEとFFFまで考慮に入れるとすべてが中途半端になることが予測されるため、CCCとDDDにすることに決めました。
といった具合です。どちらの質問も当初の内容のAAAやCCC、DDD自体に質問はしておらず、そのつながりや根拠について質問しているため、自分のしたことに対するエピソードにだけ注目している学生には回答が難しくなってしまうのです。
なので繰り返しになりますが、内容の濃い薄いだけに注目するのではなくそこに論理的な破綻や飛躍がないか、根拠があってそう主張していることを念頭におくことを注意してもらいたいです。
もちろん、内容の濃い薄いはどうしても気になるところです。部活をしていたとしても全国にでた人と地区大会で終わってしまった人では差がでてしまいますが、そこは“振れ幅”で対応するのが基本方針です。ここらへんは第二弾で解説します。
結論
・論理的な会話の第一歩は、質問に対して相手の期待する回答をすること
・論理的な主張をするには、論理的な破綻や飛躍がないかをチェックすること
・主張内容(エピソード)にばかり注目せず、そのつながりに注意すること
・あえてツッコミどころを用意し、そこを補完するような説明できる回答を用意すること
余談
【就職活動におけるカンダの実績】
なんの実績もなくこんな記事を書いても説得力がないので、書ける範囲でカンダの実績を記載したいと思います。
・日本である意味一番有名な某メーカーに内定、某巨大インフラ企業に内定、某鉄鋼系企業に内定、某建設企業に複数内定
といったところです。そもそもカンダの就活は3つの視点で受ける企業を決めていました。
・業務自体がおもしろそうな企業、海外にいける機会がありそうな企業、各業界のトップとNo.2
目標は過半数以上から内定を取ることとしており、ほぼ目標は達成されました。
というのも、途中で大学院の研究も忙しくなってしまったので辞めてしまったためです。最終的に思うようにいかず不採用になかったのは2社だけでした。
参考になれば幸いです。皆様が小金持ちになることを祈って。
カンダ
[Part-2]
[Part-3]